議員の裏側

滑川市長選挙 ノーサイドなるか?!滑川新市長 水野 達夫氏当選

今回は、2月6日の滑川市長選挙後の
結局、ノーサイドにはならないのではないか
選挙戦が終わったら戦いを終わり、
仲良くしましょうということができないのではないか

といった報道がとても気になったので、
そのことを話すとともに、
選挙戦はどうあるべきか
というお話もしたいと思います。

政争の街、脱却成るか?!

選挙前も、選挙中も、そして、選挙後も
「政争の街、滑川」のフレーズが
度々紙面を飾り、両候補の公約よりも
そちらがクローズアップされていたように感じました。

以前にも紹介しましたが、
自民市連 vs 自民党現職市長支持派
の市民不在の覇権争いの意味合いが
強い選挙に見えました。

以前の記事が気になる方はこちら

滑川市長選。リベンジマッチが面白い理由!

結果は、ご存じの通り、
自民党市連の推薦を受けた
新人の水野氏が当選されました。

その当選を受け、現職の上田市長は、
政界引退を宣言されました。

一方、当選された水野新市長は、
ノーサイドの実現に向け、
地道に対話していくと宣言されました。

ノーサイドの道のりが厳しい理由

ノーサイドとは試合が終わったら同じ仲間
という意味ですが
自民党同士の戦いなので
戦い終わって仲直りができるといいということです。

地道な対話で、雨降って、地固まる!
ノーサイドになればいいのですが、
とてもとてもそうなるとは思えないことが、
選挙前、中、そして、後に起こっていました。

最初のハードルは、自民党市連?

選挙前、色々おかしなことが起こっていた中で、
一番おかしい!と思ったのは、
自民党滑川市連が、元社民党市議
(2年前に自民党員になった)の
水野氏を推薦したにも関わらず、
自民党県連に対しては、
推薦、応援しないよう要請したことです。

でもって、さらにおかしいのは、
県連がそれを了承したことです。

そのようにした理由は、
県が混乱すると申し訳ない!
ということでしたが、
何が混乱すると思ったのでしょうか?

堂々と自民党が掲げる公約を後ろ盾に、
それを反映させて戦うのであれば、
自民党県連が混乱することはない
と思うのですが、そこが、
未だに釈然としないのです。

足の引っ張り合い!個人攻撃

次に、選挙期間中、
新聞に載った両陣営のコメントを
いくつか拾ってみます。

(上田)クラスターとは何事か!

まず、上田陣営の個人演説会での
新田知事の「上田クラスター」発言が
大きく取り上げられていました。

その発言とは、
「一人二人と声をかけて輪を広げ、
みなさんの周りに良い(上田クラスター)
を広げて行っていただきたい。
今はコロナでクラスターは
良くない言葉ですが、
本来は人の塊の事を言うのが
クラスターなんです。」という発言。

それを水野氏陣営の市議が、
小耳にはさんだらしく、
「世界中の人がクラスターを
心配しているのに、県の代表が
そんな言い方をするのはいかがなものか。
とんでもない発言だ!」と憤った。
ということが、載っていたのです。

このことが、この後、波紋を広げ、
知事が誤解を生んだと謝罪するに至りました。
知事は軽率だったと言っておられますが、
シマには、ちゃんと説明しておられるし、
内容に問題ないと思っています。

上田は好きなもんだけ連れて行く?!

また、水野氏の個人演説会では、
「上田市長は、市選出の大門県議と
共に県庁に要望に行かない。
市長と県議は一体なのに、
自分の好きなもんだけ連れて行き、
大門県議は若いという理由で軽くあしらう。
いかがなものか?」と語気を強めた。

2年前の県議選の遺恨が残っていることを
表に出しておられます。

また、上田氏が
後継と目する人物に声をかけたが
断られたという話をしていたと言い
「断られるようなところに
行っとるから断られる。」
と言い放ったらしい。
という記事が載っていました。

あなた方は、受かりそうな人に
粉をかけただけでないのか?

社民だったもんを推薦するんか?

一方、上田陣営の自民党系の市議は、
市議時代に社民党の
推薦を受けていた水野氏に言及。

「社民だった水野さんが、
どうして市連の推薦を取っていくのか?」
と疑問を呈し、自身の対応を
「自民の本道」と言い、上田氏支持を訴えた。

また、上田氏が20年の知事選で新田知事、
21年の衆院選で上田英俊衆議院議員を
支援したことも挙げ
「国や県とのパイプがあり、
これからの期待が大きい」とアピール。

上田氏本人が、こんなことも!

そして、上田氏本人が
「相手のことは言いたくないが、
1・2年で人間関係ができるわけがない。
社民だった方が、自民に入り、
国会議員に歯が立つわけがない。」
と主張した。

さらに、4選を果たした場合は、
国への陳情に、市長選で支援してくれた
若い市議を連れて行き、
今後に繋がる仕掛けをやっていく。」
と力を込めたと乗っていました。

ということは、支援しなかった自民党系の議員は、
また、蚊帳の外?!

ハッキリ言って、双方、
足の引っ張り合いでしかありませんね。

まあ、新聞が、そこをクローズアップして
取り上げただけかもしれませんが。

市議会議員の支持は二分!

さらに、投票日二日前の記事には、
15人の市議会議員の支持候補が色分けで、
分かりやすく示してありました。

水野氏支持が自民党の6人。
上田氏支持が自民党の3人、無所属の2人の5人。
非公表が4人でした。

大見出しは、市議の支持二分。
中見出しが、自民割れ争い激しく!
とありました。

確かに、支持を表明した
議員の数だけを見ると6対5で、
拮抗しています。

非公表の4人の動きで、
当落が変わりそうな感じに見えます。

支持理由から見えること

しかし、表に示してあった支持する理由を見ると、
上田氏を支持した5名は、
「男女共同参画を目指しているから」
「国、県とのパイプをしっかり持っている」
「子ども政策に先見の明がある」
「熱意と市民を思う気持ちがあれば年齢は関係ない」
「ずば抜けた政策と実行力がある。まだまだ若い!」
でした。

一方、新人の水野氏を支持した6名は、
「世代交代が必要」
「若さと協調性、自民党員になったことを考慮」
「時代の潮目に新しいリーダーに代わるべき」
「新しい感覚のリーダーが必要。現職の年齢は不安」
「今の時代に合った政策を進められる」
「若くて新しいリーダーが必要」
との理由を示していました。

シマは、こう思いました。
上田氏支持派は、
「男女参画、国と県とのパイプの太さ、
子ども政策、ずば抜けた政策、
そして、熱意と実行力」を挙げているのに対し、

水野氏支持派は、
「世代交代、若さと協調性、時代の潮目、
今の時代に合った政策、
若くて新しい感覚のリーダーが必要、
現職の年齢は不安」を挙げていました。

「政策と実行力」VS「若さと世代交代」

ザックリ言うと現職だった上田氏支持派は、
「政策と実行力」を挙げているのに対し、
当選した水野氏支持派は、
「若さと世代交代」を挙げていました。

市民は若さを支持!

そして、滑川市民の多くが「若さ」を
支持したということになったわけです。

この結果は、ある意味、当然と言えば当然!
というか、自然の摂理というか、
年老いたものは、後進に道を譲って、
去っていく!という流れに乗ったものだと思いました。

それでいいの?

しかし、政治を少しかじったものとすれば、
そんなんで決めていいの?と思ったのも事実です。

選挙は、選挙戦という言葉があるように、
戦いであることに間違いはなく、
勝つためには、それなりの戦略も必要だとは思います。

また、選挙戦には、相手の足を引っ張る落選活動
という戦い方も認められています。

なので、滑川市長選挙戦に、
また、決まった結果に、
クレームを付ける気もないし、
権利もありませんので、
それについては話しません。

きっと遺恨は残る!

ただ、隣の市から、傍目に見て、
思った感想は、「遺恨は残る!」でした。

当選した水野市長は、最初に述べた通り、
「ノーサイド!話し合いを重ねて行く!」
とおっしゃっています。

なので、政争の街脱却に向けて、
精力的に動かれると思います。

が、担いだ人たち同士の軋轢は、
きっとなくならないと思います。

なぜならば、選挙戦で発せられた双方の言葉は、
相手の悪口ばかりだからです。

子どものケンカです。
お前の母ちゃんでべそ!クラスです。
人格否定なんです。

選挙戦で遺恨を残さないためには!

もちろん、候補者の人格も大切ですが、
選挙戦で一番戦わせなければならないのは、
公約(政策)です。

将来の滑川市を託すに値する
ビジョンを明確に示したのは、どちらか?

それを争点にせず、
若い!だ、年寄りだ!
了見が狭いだ!なんだ!
と言い合って、戦い終われば、
はい!仲直り!!!

出来るわけがないと思います。

みなさんは、どう思われますか?

しかし、今後、水野新市長が
どんな滑川市を築いて行かれるか
注目したいと思います。

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