議員の裏側

滑川市長選。リベンジマッチが面白い理由!

今回は、1月30日告示の滑川市長選挙のお話です。

昨年末、12月21日の新聞には、
現職市長の上田氏と元市議会副議長の水野氏の二人が
自民党滑川市連に推薦願を提出して、
またまた自民が分裂するかもしれない!
と載っていました。

その二日後、23日には、滑川自民党市連が、
新人の水野氏を一丸で推す。
つまり、推薦すると!

一方、新田知事は、
現職の上田氏を支持する考えを示した!
とありました。

昨年の高岡市長選の再来か?

昨年の高岡市長選同様、
自民のぎくしゃく感が感じられる選挙が
今年も続いているということです。

新聞に載ってから、一か月余り経過しました。

黒部市長選では現職が風を読んで、立候補の意思を
撤回していました。

滑川市長選も現市長の上田氏が退くかもしれませんが
現状考えにくいと思っています。

実は、4年前と同じ顔ぶれ!

さて、今回の選挙、
先の二人が立候補されれば、
前回と全く同じ、二人の対決となります。

前回の得票数は、
上田氏が7749票、
水野氏が7371票。
僅差で上田氏の当選となりました。

この時の選挙、
自民党の市連は、どちらも応援せず、
自主投票となっていました。

それで、今回、
自民党市連の動きが注目されたわけですが、
昨年末の時点では、現職市長の上田氏ではなく、
前回落選した水野氏を一丸となって
推すことにしたとのこと。

滑川市は自民王国ではない?

そうなると、自民王国富山ならば、
水野氏俄然優勢となる!と思いきや、
そうではない過去の事実があります。

その前とそのさらに前の
2010年と2014年共に、
現職の上田氏が
自民党の推薦した候補を破っています。

2010年は、なんと!
自民+民主+国民新党推薦の現職の中屋氏に
約2000票差で新人の上田氏が勝っています。

また、2014年は、自民党推薦の久保氏に
5000票以上の差をつけて大勝しておられます。

つまり、自民党の推薦を受けたとて、
当選確実にはならない!
富山県では珍しい街ということになります。

推薦の経緯が妙?

この二人の今回の自民党市連に
推薦を願い出た経緯が、
ちょっと妙な感じです。

現職の上田氏は、滑川の市議時代に、
自民党市連の支部長をしていたそうですが、
2010年の市長選を機に離党し、
政党の支援を受けずに、
3期の選挙を戦って、全て勝ってきています。

それなのに、今回は、
「これまでの(市への)貢献を
どう見て頂いているのかを問いかけたい」
ということで、推薦願を初めて出したとのこと。

一方、水野氏は、市職員を経て、
2009年に社民党の推薦を受け、
市議になっていたのですが、
18年の市長選で社民党を離れ、
2020年春ごろに自民党に入党したそうで、
「党員になって2年近く経っており、
推薦願を出すのは自然な流れだ」
と言っておられるそうです。

簡単に言うと、元自民で離党して、
自民党の推薦なく無所属で3戦3勝の上田市長が、
今回、自民党員ではないが、
3期の市政を自民市連がどう判断しているのかを
確かめるため推薦願を出されたのに対し、
元社民党員だった水野氏は、
前回の市長選の時、社民党を離党し、
無所属で戦って(僅差で)敗れたが、
昨年春、自民党員になったので、
当然の権利として自民党の推薦を受け、
追い風にしたいということらしいのです。

表向きは・・・!

過去の遺恨を引きずる選挙!

しかし、過去の経緯を冷静に見ると、
党を割って、自民党滑川市連が推薦した候補を
破った上田現市長に対する遺恨で
戦っているだけではないのか?
という風にも見えてきます。

2010年に自民・民主・日本新の推薦の
現職候補を無所属新人の上田氏が破った時の軋轢が、
ずっと尾を引いていると感じるのです。

2014年は、自民単独推薦の新人を退き2連勝。
そして、2018年は、無所属通しの一騎打ちで
接戦を制して、上田氏が3連勝。

その時、自民党滑川市連は、
水野氏が元々社民党員なので推薦せず、
自主投票にしたらしいのだが、
水野氏は敗れたものの僅差だった。

そういう流れを考えると、
昨年春の自民党入党から、
自民党市連の反上田派が動いたのでは?
という思いが、頭をもたげます。

無所属で僅差だったんだから、
市連が応援すれば、市連を裏切った上田市長に勝てる!
一矢報いれる!そんな思いが垣間見えます。
あくまで予想ですが。

敢えて自民市連にボールを投げた現職上田氏

ただ、新聞にある事実からだけでも、
上田現市長の言動の方が、
筋が通っているように島には見えます。

県知事選は、新田氏を応援。
衆院選は、現職だった宮越氏ではなく、
新人の上田氏を一早く支援、
自民党の対応より、はるかに早く動かれ、
当選に導かれたと思っています。

そういう意味では、先見性がある。
つまり、大勢がどちらに動くか敏感に察知している。
つまり、市民目線に長けている。そう思うのです。

なので、今回、自民党市連に、敢えて、
ボールを投げられたのだろうと思います。

そのボールを結果的に自民党市連は、
受け取らず、元社民党員だった
現自民党員の新人水野氏の
支持、応援を決めたわけです。

その奥に、きっと上田氏を応援するであろう
新田知事の存在があったことは言うまでもありません。

みなさんは、どう思われますか?

滑川市長選の行方、注目したいと思います。

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