知っていますか?教育機会確保法!
約5年前に教育機会確保法という法律が
施行されたことをご存じですか?
この法律は、すごい画期的な法律で、
全ての子どもたちが安心して教育を受けたり、
その保護者も安心して教育を受けさせたり
できるものなんです。
しかし、ものすごく重要なのに、
5年経過しても、まだ、あまり世間一般に、
いや、教育の世界にも知れ渡っていない
と思われるこの法律の中身を
ぜひ知ってもらいたい。
なぜなら、この法律が全国民に
知れ渡り浸透することで、
不登校やひきこもりが
激減するばかりではなく、
社会的に自立する人が増えると思うからです。
不登校児童生徒の将来は?
日本全国、どこの市町村にも不登校児がいます。
例えば不登校の中学生、
その中学生は高校生になったらどうなるか、
卒業したらどうなるか?
どこかで不登校が終わればいいのですが、
終わらなかったら、社会への不登校になってしまいます。
いわゆる引きこもり。
こうなる可能性が否定できないとされています。
不登校は問題行動ではない
不登校は児童生徒の問題行動ではない
としていますが、
それはやっぱり社会として課題となっています。
不登校は年々増加の一途ですし、
ただでさえ少子高齢化が
世界一進んでいる日本で、
すでに5080問題
(50を過ぎた引きこもりの子を
80を過ぎた親が面倒をみている)
なども起こっていて、
解決が急がれるということで、
大問題として扱われているんです。
面白いですよね。
不登校は、どんな子にも起こり得ることで、
問題行動ではないけれども、
それが継続していくのは
社会の大きな大きな問題
となっているということです。
ここで、教育機会確保法登場
さあこうなるとどうしましょうか?
あなたらならどう解決しますか?
この問題を解決すべく、
国は、今から遡ること約5年前の
平成29年2月に
「義務教育の段階における普通教育に相当する
教育の機会の確保等に関する法律
(いわゆる教育機会確保法)」
をつくったんです。
これで解決しようとしたのです。
その法律の基本理念の真ん中にあるのは、
「不登校は問題行動ではない!」
ということです。
ここから不登校は問題行動ではない
と大きくとりあげたのですね。
で、学校で学べないなら、
学校以外のところで、
普通に学べるようにしよう!
としたわけです。
ひとりひとり能力が違うし、
家庭環境も違う、
どんな人でも自立して生きられるような
教育ができるようにしよう、
豊かな人生をおくれるようにしよう
という法律なんです。
そのために、国や県、市町村、
色んな人が解決するために
頑張ろうという法律です。
ぼやっとしてますね(笑)
そうなんです頑張ろうというだけ。
保護者は大喜び
でも、この法律ができた当初、
不登校児を持つ保護者の方々は、
「不登校は問題行動でない」と明言され、
「教育の機会を確保する」と謳った
ことに狂喜乱舞するほど喜ばれました。
「これで、世の中から白い目で見られることがなくなる。
そして、政治が、行政が、
そして、地域が、我が子を支え育ててくれる!」
そう思われたからです。
富山の実態は?
じゃあ富山県はどうか?
いい感じに進んでいるのか?
富山がやっていること!
例えば、教育機会確保法が施行される
前からある「適応指導教室」をより充実させたり、
不登校の入り口に差し掛かっている
児童生徒をいち早く見つけようと調査したり、
悩み相談をしたり、
民間がフリースクールを開設したりしてはいます。
学校へ戻すことが主目的ではない
しかし、「適応指導教室」という名前からも分かるように、
学校に適応する力を付けることが大事で、
そういう力を付けるための指導を
主にしているのが明らかです。
また自立への道を歩むようにサポートしているのが、
主に、保護者や民間の有志が主体の
小さな団体しかないことなどから、
その効果が顕著に表れているとは思えません。
富山県や富山市の実態を見ていますと、
教育委員会や学校や教員が、
この法律の理念を理解していないのではないか?
と思うような状態が続いているような気がしてなりません。
それは、これらの動きが、
何とか学校へ戻そうということを
主目的にしているからだと思っています。
教育委員会が展開しているこんなことでは、
話にならない、ダメだ!と、
学校に行きたくないと思っている児童生徒や
その保護者は思っているのです。
もちろん、シマも。
主目的は社会的自立にあり
そういう実態を受け新しい通知が出されます。
教育機会確保法が施行された
約1年半後の令和元年10月25日です。
文科省から、
各都道府県知事と教育長に出された通知では、
不登校児童生徒への支援に対する
基本的な考え方が明確に示されました。
つまりダメだったから
改善しようと変えてきたんですね。
どうなったかというと
『「学校に登校する」という結果のみ
を目標にするのではなく、
児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、
社会的に自立することを目指す必要があること。』
つまり、学校へ行くのが目標じゃなく、
自立を目標としたんです。
それで、色んなスタイルの学びの場
を設定することに舵を切り、
学校に行かなくても自立できる方策を広く求めた。
つまり、平たく言うと、
一方で、学校復帰をめざしつつも、
それより優先するのは社会的自立であり、
既存の学校になじめない児童生徒には、
なじめる環境を用意すべきと言っているわけです。
なじめる環境とは?
環境ってなに?となると
夜間中学だったり、
ITを使ったリモート学習だったり、
特例の学校だったり、
とか色々と書かれていて、
なんでもいいからやっていこうというのが見えます。
また、さらに、保護者を支えましょう!
ということも提唱されています。
東京などの大都市では、
実際にそれらの方策が機能し、
不登校児童生徒が社会的自立に向けての教育を
受けられる体制が整ってきているようです。
しかし、富山は、まだまだまだまだ発展途上です。
一日も早く、富山もそういう体制を整え、
不登校児童生徒の自立をしっかり支えられる街
になって欲しいと願っています。
さて、シマは、昨年9月に、
「こどもみらい富山」という地域政党を立ち上げ、
同時に、NPO活動も展開し、
全ての子どもたちが自立した社会人になれるよう
草の根的な支援を行っています。
そうすることで、
富山の未来が明るく元気になると思っているからです。