議員の裏側

事務員の源泉徴収漏れ発覚の怪

9月7日の新聞に妙な記事を見つけました。

「事務員の源泉徴収漏れ」

「事務員の源泉徴収漏れ」
という記事です。

議会事務局が気づいた?

その数日前に、富山市議会の事務局が、
各会派で雇用している事務員の
源泉徴収の会計処理が
適正に行われていない可能性がある.

なので、それを調べていると
いう報道があったので、
それを受けての記事だと思いました。

しかし、この記事は、
実に歯切れが悪く、
シマからすると実に不可解で、
滑稽な記事に見えたのです。

以下、説明いたします。

自民会派が表に出したのでは?

これを、今回、表に出したのは
表向き議会事務局ということになっています。
が、どう考えてもそのきっかけを作ったのは
自民会派だと思われる節があります。

結果として、それを指摘したがために、
重箱の隅を突くような
小さな不正が発覚し、
富山市議会全体の印象を悪くしてしまう
ことになり、とても残念です。

さらに言うなら、滑稽なのは、
5年前に遡るとすると、
なんと!自民会派にも修正支払いが生じた
ということです。(笑)

それは、自業自得だと思うのでいいのですがね。

なぜ、そう思うのか?

直感的に、この記事は、
前々回お話した議会だよりの
政務活動費に占める事務員の
人件費の割合が大きかった
少数会派に対する弱いものイジメ
の様な仕打ちかと思っていました。

なんと!5会派が漏れ!

しかし、それは全くの思い込みで
「事務員の源泉徴収漏れ」
~5会派、必要性認識せず~
との見出しが躍っていて、
(おやまあ、5会派もですか!)
とビックリしました。

どういうことなんだ?
と紙面に目をやり、よく読むと、
想像したのと違う内容が記されていたのです。

悪意に満ちたものではない

この源泉徴収漏れ事件は、
簡単に言うと事務処理上のミスで、
悪意に満ちたものではない!
と考えられます。

今回、これが発覚するまでは、
誰も気づかなかったことで、
誰しもやりがちなミス。

それがたまたま税務署からの指摘で分かり、
収め漏れのあった源泉徴収分の税金を
5年前に遡って支払いなさいと言われたので、
5会派とも、きっちり支払うことにした
ということです。

金額は明記されていませんでしたので
分かりませんが、そんなに高額ではないはずで、
シマの感覚からすると大事件ではありません。

もっと言うと、新聞にドカンと載せるほどの
事件でもありません。

以前は全会派がしていたこと

行間を読めば分かりますが、
5年以上前は、事務員を雇っていた
全会派が普通にしていた事務処理で、
誰も何も言わなかった、
指摘もなかったことだった
ということだからです。

もちろん、大事件でないから、
発表しなくていいと言っているのではありません。

報道の仕方がおかしい

発表の仕方が腑に落ちないと思っているのです。
この記事を目にした方は、
(また、市議会が、何か、やらかしたのか?)
という悪いイメージを持たれると思います。

そして、かじり読みした方は、
自民会派だけ大丈夫だったんだ!
と思われる書きようです。

が、これが、どの程度悪質なのか?
重大事件なのか?そうでないのか?
は、ほとんどの方に、
伝わらないと思っています。

なので、この記事を見て、
それに気づく方は、ほとんどいないと思うのですが、
例の議会だよりでやり玉にあげられていた小会派は、
真っ白だということを暗に伝えています。

今期から事務員を雇っていないので、
対象外となっていますが、
前期までは、ずっと事務員を雇っていました。

ですから、5年遡って調べられたはずなんです。
しかし、紙面のどこを探しても、
その会派が修正して支払う
とは記してありません。

つまり、5年遡っても収め漏れがない
ということを暗に伝えているからです。

記事を追う前に、シマが思っていたのは、
先に申した通り、あの議会だよりの特集を受けて、
さらに、事務員のお給料の政務活動費に
占める割合が高かった会派のミスを突っ込み、

その反対にいる自民会派は、
きっちり法律(決まり)に則って
処理していますよぉ~!
しっかりやっていますよぉ~!
ということを伝えたかったのだろう
と思っていました。

しかし、それは、一部、正解のようでしたが、
そうでない部分も結構あって滑稽だったのです。

新聞紙面に、次のように載っていたからです。

自民は必要な手続きを取っていた?!

「自民は、2016年に政務活動費不正問題が
発覚した後に議会が設置した
第三者機関の助言を受け、
必要な手続きを取っていた。」

これつまり、自民会派だけが、
公正に事務員のお給料の処理をしていますよ!
でも、他の会派は、しっかりやっていませんよ!
と言っているように見えるからです。

しかし、その後を読み進めると
結果的にやり玉に挙がったのは、
先に挙げた小会派ではなく、
それ以外の5会派。

その中には、与党仲間であるはずの
公明、誠政の2会派も含まれていました。

他の3会派は、立民、共産、気魄でした。

今の富山市議会は、全8会派あるので、
他に2会派あるのですが、
その2会派は、今期事務員を雇っていないので、
対象外とのことでした。

シマは知っていた

シマは、当事者だったので、
当然、そのこと
(源泉徴収の処理がきっちりなされている)は、
知っていたので、
先に、この話題が出た時、
いらぬところに飛び火するのでは?
と思っていました。

そもそも源泉徴収とは?

今更、源泉徴収のお話をしても、
あまり意味がない気がしますが、
一応、説明しますと、
源泉徴収とは、給与の支払者が、
それらを支払う際に所得税等の税金を差し引き、
それを国等に納付する、
当たり前の真ん中の税制度。

自民会派は、それをドミノ辞職後、
市議会に設置された第三者機関に助言され、
修正したと言っているようです。

自民会派だけに助言は、あり得ない

しかし、それはそれで、おかしいと思うのです。
なぜなら、第三者機関には、
全会派平等にお世話になっていたからです。

自民会派だけに修正を促すことは、
あり得ず、同じミスをしていたのであれば、
他の会派にも同じ助言があったはずだからです。

本当に事務局が気付いたのがきっかけか?

この事件は、先の報道では、
事務局が気づいて調査したということになっています。
が、それが眉唾だと思うのはこう思っているからです。

事務局が自ら気付いて、
自ら調べて公表するのであれば、
ぱっと見、自民会派だけが正しい処理をして、
他会派はいい加減という風に
見える紙面にはならないと思うからです。

本来なら、こんな報道のはず

もし、本当に、議会事務局が気づいて、
調べ、報道に公開したという情報であれば、

「各会派で雇用している事務員の
給料に対する源泉徴収の事務処理に
長年に渡り、不適切な処理がなされていた
ことが、事務局の調査により発覚しました。
以下の6会派(自民、公明、立憲、誠政、共産、気魄)が、
不適切な処理をしていた会派で、
今後、時効を迎えていない5年分について、
適正額を支払う予定です。」

こういう報道が妥当だし、
こうあるべきと思っています。

なので、今回のこの報道は、
内容がおかしな報道で、
なおかつ、メディアに対する不信感も
頭をもたげる嫌な報道だと思ったわけです。

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