議員の裏側

高岡市長選後、民意を汲み取った自民党議員、汲み取らない自民党議員

新市長誕生から、1か月

去る7月4日、
高岡市に新しい市長が生まれて約1か月が経ちました。

ご存じの通り、
自民党が推薦した候補者ではなく、
自民党の決定に背いて高岡のために立ち上がった
元(?)自民党の若い市議です。

高岡市民は、自民党支持ではない?

つまり高岡市民が選んだのは
自民党ではなかったのです。

しかもこの若き市長は
予想をはるかに上回る票を得て当選され、
その若い力を源に活気ある市政運営が
市民のみなさんから期待されているところです。

しかし、新聞報道等を見ていますと、
昨秋の知事選後の嫌な雰囲気と似た感じが見受けられ、
いかがなものか?と思いますし、

さらには

それで大丈夫なのか自民党

そんなに民意に目を向けないことをしていると、
市民の心が、あなた方から離れていきますよ
いいんですか?

と助言したいくらいです。

市民の多くは、自民党が推した候補者ではなく、
元自民党の仲間である若者を支持したんです。

しかも、激戦予想を一蹴する大差をつけて

昨秋の県知事選や今春の富山市長選と同様
開票前に当確が出たんです。

この結果を、この民意を、どう受け止めているのでしょうか?

市民が出した判断は、間違いだ!と
でも言いたいのでしょうか?

いい加減、目を覚まして頂きたいと思っています

民意を読み違え
大与党の強者の論理で突っ走った選挙は
失敗だったと真摯に反省し、
民意に寄り添うのが政治家の使命ではないでしょうか?

ましてや、新市長は、元仲間!
自民党会派の議員ではないですか!

さらに、ベテランの複数の自民党会派の
議員も推した方ではありませんか!

選挙結果が出る前、
立候補を表明したり、
その候補を応援すると宣言したり
した時に処分するならいざしらず、
結果が出て、しかも、
勝った側の議員や市長を処分するのは、
民意を無視する強者の論理だと思います。

初議会での残念な出来事

さて、6月28日から開催された初の本会議で、
公約に掲げたいくつかの議案が審査され、
何とか可決されたようです。

そのことを報じた新聞によれば、
自民党が推した候補者を応援した
自民党議員会派の10議員は、
市長提案に反対の立場を表明し、
政策論とは言い難い反対意見をガンガン述べ、
意見を述べるだけでなく、
実際に反対票まで投じたということでした。

その日の議会は、前例のない時間を要し、
午後1時から始まった会議が
8時6分までかかったそうです。

これで、市長提案が通らなかったとしたら、
とんでもない事態だったと思います。

しかし、結果として、
自民党議員会派以外の自民党の9議員、
社民、立民、公明、共産の6議員
の計15議員が賛成に回り、
市長提案は可決されました。

なので、厳しい船出ではありましたが、
民意が反映された形となり、
よかったと思っています。

難癖付けるんか?

しかし、細かく新聞を読んでいきますと、
最大会派の自民党議員会派の会長が、
最初に質問に立って次のように述べられたとありました。

「角田市長が当選されて初めてお会いする。
市長には持ち前の行動力を生かして、
高岡が前へ進むよう積極果敢に
挑戦して頂ければと思います。」

と穏やかな口調で切り出した。
とありました。が、その後、

「有権者の約4分の3は、市長に票を投じていない」

との皮肉を交え、
全体の奉仕者として公正かつ誠実な行政運営を求めた。

ともありました。。。。
穏やかな部分は、置いておいて、
そのあとの皮肉らしき発言は、

「はぁ?何言ってんの?」
と誰もが思われるところなのではないでしょうか。

民主主義の根幹である選挙を軽んじていること。

そしてその他の市長候補者は当然4分の3以上の票を得たわけではなく
自民党の推した候補者は有権者の5分の1より少なかったです。

ふざけるな

あなた方が推した候補者より、
はるかに多い票を得て
当選された市長に対して、
無礼であると思うだけでなく、
その市長に精一杯の気持ちを込めて
一票を投じた多くの市民に対して
非礼であるとすら思いました。

市長に面と向かって
このような恥ずかしい発言を
平気でする感覚は、敗れてなお、
反省なし!という気がしてなりません。

伸び行く高岡市

しかし、一方で、高岡市は、
これから、きっと回復に向かうだろう!
とも思っています。

理想はアメリカ

現状の日本にあって、
アメリカのような、
二大政党制の政治は期待できません。
自民党が強いのと他の政党がだらしないためです。
だとすると、真っ当な話し合いが出来て
民意が反映されやすい良い政治をするには、
今の高岡市のように、
自民党が二つに分れることがいいと思うのです。

長ければ長いほどよい、わけではないが

それは、そうなることで
活発な議論がなされるようになると思うからです。
実際、先にも述べた通り、
今回の臨時会は、前例がない時間が
かかったということなので、
今回の話し合いの中身は
一旦横に置いて考えると、
しっかり時間をかけて
話し合われたという意味では、
市民にとっていい政治になる
と思うからです。

今の高岡市は、本流の自民党議員団10名に、
反旗を翻した自民党の議員集団9名と
他の政党6名が組んだ、
言わば、連立政権のような形になっています。

お分かりの通り、この連立与党のような形は、
実に不安定です。
いつ、どの会派が、どの議員が、
反対側に転ずるか分からないからです。

でも、だからこそ、
納得いくまでの議論がなされ、
より市民目線の民意に
近い決定がなされるとも思うのです。

議論を尽くしてこその民主主義

よく、こういう状態になると、
話し合いに時間ばかりかかり、
いつまでたっても結論が出ない!
という方がいらっしゃいますが、
それが民主主義だとシマは思っています。

また、議論を尽くすからこそ、
互いに納得し、その結果、
連帯感や一体感も生まれてくる!
とも思っています。

ろくに話し合いもせず、
結論ありきで数の力で強引に押し切るから、
いつまで経っても対峙する関係から脱せない。

結果、相手のアラを探して、
政策論でないところで
足を引っ張る!という
寂しい状態に陥るのだと思っています。

それは、愚の骨頂です。

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