議員の裏側

【驚愕】市議会議員の活動費の大半が視察だった 視察なんているの?!

このところ、新聞の政治欄に
県内各自治体の政務活動費の執行率が
コロナのせいで下がっている!
という記事がよく出ています。

このややこしい言葉をわかりやすく説明しながら
その記事からみる市町村議員のお金の裏側が見えてきたので
書きたいと思います。

政務活動費執行率が激減!

各市町村の議員さんに給料とは別に、
議員としての活動費用が出ています。
その費用を政務活動費といいます。
議員さんの活動費用が使われていないということです。

理由は、コロナで視察に行けないから

しかもその理由はコロナのせいで
視察に行けないからという理由です。

視察というのは簡単に言うと見学です。
よく話題にあがるやつです。
よく話題にされる内容としては
「視察はただの旅行になっているんじゃないか?」
って。

今回は、
「視察のここって、おかしくないですか?!」
という話になります。

各自治体の執行率!

新聞から読み取れた
各自治体の執行率の実態は、以下の通りです。

射水市が50%、氷見市が11.2%、
黒部市が31.1%、砺波市が38.5%
と軒並み大きく昨年を下回った!
と書いてありました。

氷見市ではほとんど使われていないですし
使われている射水市でも予算の半分ということですね。
税金が無駄に使われていないというのはいいことかなと思います。

お金が使われない理由は視察ができないから

お金が使われない理由の多くは
コロナのために視察ができないからが多いとのことです。

しかしこれだけテレワークが普及してきた中、
「視察ができないのでお金を使っていません。」
というのは、おかしいし、そもそもこの時代に、
視察なんているのか?!とすら思います。

恐る恐るベテラン議員に理由を聞きました

この疑問をシマが現役の議員だった時代に、
ベテラン議員に質問したことがあります。
その時は、

「この時代、いろんなデータは現地に
行かなくても入手できるが、実際に、
見聞きしないと分からない細部がある。

何よりも先進事例の実践を行った方々の
データには表れない生の声を聞くこと
で勉強になったり、分かったりすることが多い。
行く価値は大いにあるものだ!」

ということを言われ納得していました。

実際、何度か行った視察では、
そのようなことを感じても来ました。
なので、視察そのものに意義がある!
というのが、今のシマの結論です。

意義はあるが・・・

しかし、今回は意義はあるが、
要らない部分もあるのでは無いか
ということで話をさせていただきます。

視察が要らない理由

その理由は、3つです!
1つ、視察の結果を市政に活かされることがほぼないから
2つ、視察は個人(少数)で行った方が効率的なのに大勢で行くから
3つ、どうしても慰安旅行的雰囲気が漂うから
です。詳しく説明します。

1,「視察の結果が市政に活かされることがほぼないから」

シマが議員時代に、視察後、富山市も取り入れるべきでは?
と、視察で学んできたことを進言したことが何度かあります。
しかしスルーでした。

小会派の議員だからか?と感じたため、
過去の議事録等も調べてみました。
しかし、議員が視察で得てきた知見で
行政側がすぐ動いたという事実は、
見当たりませんでした。

実際は分かりませんが、口悪く言うと、
市長や役所などの行政側は、
議員の言うことに聞く耳を持っていません。

議員の進言は、自分たちの計画にないものの場合、
邪魔なものでしかなく、余程良いものであれば、
長い時間をかけて、じっくり浸透させていき、
行政側が気づいたという形で、
変化していくことはあります。

しかし、、、

「あこでこんなことを見てきて非常にいいと思った。
富山市の実態とも似ているので、
すぐにでも取り入れられるのではないか?!」
と急に進言しても、
「調査研究」させていただく!
という言葉を何度も頂いて、結局、スルーされるだけでした。

スルーも然り!

このスルーされる理由もわかっています。
行政側も長期計画をもっています。
前市長である森さんは
コンパクトシティを進めてきました。
その結果として効率の良い市政として成果をあげられ、
人口増までなしとげました。
この計画にないことを進言しても難しいです。

しかし、できることもあるのではないかと視察に行き、
良いものを取り入れるべきだと進言しております。
ただ、結果としてこのような形になっています。
やはり視察の価値がどうなのかに疑問を感じます。

2,「視察は個人(少数)で行った方が効率的なのに、大勢で行くから」

富山市議会の場合、大きく分けて2種類の視察があります。
年1回義務付けられている委員会視察と、
義務のない会派内視察です。

委員会視察とは?

委員会視察は、
9~10名で構成されている
常任委員会の委員がまとまって行く視察。

会派内視察とは?

会派内視察は、会派内の有志で行く視察です。
大会派は、4~5名程度で行くことが多いようです。

少数会派は、大勢にはなりません。

一人(個人)で行くのは、
聞き洩らし等が出るかもしれないので、
複数で行くことには異論はありません。

この会派内視察は私の体感として、
そして周りの雰囲気を見ていても
吸収するものが多いです。

大人数は

それに反して委員会視察では大人数になりまして、
他人に依存して、視察の目的が
おろそかになると感じています。

事務局員が添乗員

また、別の意味の無駄も生じます。
委員会視察は、事務局員が2名随行し、
まるで旅行会社の添乗員のように動かれます。

大人数なので事務局員さんの働きで
効果的にするということですが、
少人数であれば、
目的意識も高まり吸収することも多く、
事務局員さんの随行も必要なく、
事務局員さんは、
本来の仕事ができて良いのではないかと感じていました。

大人数で行くよりも

もちろん、大人数で行くことは、
共通の体験を共有し、そこから考えを深める
ということを狙いとしているのでしょうが、
そこの効果を感じたことはありませんでした。

こんな大人数での視察をするのであれば、
少人数で色んな所へ行って、
そこで得た知見を戻ってきて
共有する勉強会を開いた方が、
よっぽどいいのではないかなと感じていました。

そして、それの総体を市長や役所にぶつけた方が、
聞く耳を持つと思いますが、そういうことをしていません。

3,「どうしても慰安旅行的雰囲気が漂うから。」

2つ目とリンクするのですが、
大人数で行くため、
視察先に着く前や視察後宿舎に向かう
移動の時間帯や夜の時間帯は、
どうしても旅行気分が出やすく、
傍から見ると慰安旅行にしか見えない。
ということを完全に払拭することはできません。

不正使用はできませんが・・・

富山市で政治のお金の問題が出てから、
内規が厳しくなり、不正使用はできなくなっています。
それは間違いありませんが、
大の大人が大人数で固まって動く姿は、
どうしてもそのように見えてしまうと思うのです。
そんな人数で来て、何を視て帰るの?!
と思われるでしょう。

ちなみに突っ込まれてもいやなので
補足すると政務活動費の執行率と
委員会視察は違うお財布なので関係ないのですが、
視察全体のことを言いたかったので
話をさせていただきました。

視察は、結局、要る?要らない?!

さて今回は富山県の政務活動費という
政治活動のお金から掘り下げまして、
視察の話をさせていただきました。

視察はいらないと言わせていただきましたが、
長期的な展望をもったときに
視察は非常に効果的な面もあります。
ここまで言っておいてひどい話ですね(笑)

ただ、前市長である森さんも
おそらく様々なところを視察され、
それを吸収して市政を行っていたのかなと思います。

なので、活用の方法や、議員のビジョンで大きく変わります。

ただ、現状では、市政に反映されることがほぼない視察!
大人数で無駄に行く視察!
傍から見ると慰安旅行に見えてしまう視察!
に大金を投じるのは無駄だと思います。

コロナをきっかけに、見えてきた、
この視察がなくても議会が普通に機能している実態から、
政務活動費の減額と
委員会視察のあり方を
議論して欲しいと切に思いました。

みなさんは、どう思われますか?

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