議員の裏側

富山県議選の定数が現行の40なのは自民党の考えに見える件

今回は、富山県議会3月定例会で行われた

議員定数や区割りのことについて
お話したいと思います。

この区割り。やはり最大会派の思惑が
大きく影響を与えているように見えます。
最大会派はもちろん自民党です。

ぜひ、この議論のいきさつを見ていただきたいです。
政治の攻防が見えると思います。

県議選の議席数と選挙区が現状維持は馬鹿な答え

3月17日の新聞で、
「3月16日の各派代表者会議で、
来年春の県議選の定数について、
現行の40を維持することで、おおむね一致した。」
とのことです。

これっておかしいんです。
変更すべきだと決まっています。
しかも、どのようにすればいいかが決まっていて
議論の余地もないほどです。

答えは誰が見ても簡単なのになにを議論

議席数は現状40です。
この40が維持されるのであれば

40(2増2減)
高岡の定数    7→6

下新川の定数   2→1
富山市第一の定数 11→12
富山市第二の定数 3→4

になります。

理由は平等な選挙を目指すから
一票の格差を埋めるように人口で割れば簡単に答えが出ます。

大した議論もせずに答えがでるのに
逆に大した議論もなされず、
あっさり現状維持になったのは、
どうしてでしょうか?

やはり、自分たちの議席のことを
優先したのがわかるかと思います。
県民のための平等な選挙を目指せばこうはならないでしょう。

15年前の2007年に変更したまま

富山県議会ホームページより https://www.pref.toyama.jp/0100/gikai/members/kubun.html

県議の定数と区割りは2007年に
・定数を45から40に削減
・富山市を第一と第二に分けて13選挙区に増加
この2つを行ってからずっと変わっていません。

新聞でも県議会はその後も改選期に合わせて議論してきたが、
各派の隔たりは埋まらず、現状維持が続いているとあります。

いったい何を議論しているのでしょうか?

反発しているのは誰だ?

各派の隔たりと記事にはありますが、
これは、自民会派と自民系以外の会派らしいです。

単純に言えば、

公平にしたい自民以外

そうしたくない自民

こういう構図となっています。

積極的に公平にしたくもない

公平にしたい自民以外の会派についても
非常に歯切れが悪いようで
正論(2減2増)を積極的に述べることなく、
現状で妥協しているようなことが、
ずっと続いています。

理由はおそらく、正論(2減2増)にしても
自分の会派にとって有利に働くという
自信がないからでしょう。
つまり、このままでも私は受かってるし
いいかな、という感じでしょう。

県議も受かってこそ議員

見ての通り、正論はひっこみ
現状維持が続いているのは
自分の都合のいいように考えているだけで、
県民目線ではないということだと
感じています。

本来なら、40の議席数を38にする提案が
議員や会派があってもいいくらいです。

しかし、県民の意見を県政に反映するには
自分が受からないとはじまりません。
県民目線と自分の意見を考えたときに
このような判断になるのでしょう。

しかし、少し希望の光が見えることもあります。

選挙区割りは、意見割れる

選挙区割りとは、
県議会選の選挙区の分け方のことです。

その中で富山市に現状では、
2つある選挙区を巡って討論になったようです。

第一(旧富山市、定数11)と
第二(旧上婦負、定数3)の
2選挙区制を続けるか、

一つの選挙区とする「合区」か

で意見が分かれた、ということでした。

どこが対立しているのかというと

富山県議会ホームページより https://www.pref.toyama.jp/0100/gikai/members/kaiha.html

2区制の現状維持が28人は
最大会派の自民党議員会(27人)
会派至誠(1人)

合区へと変更を主張の10人は
自民党新令和会(4人)
立憲民主(3人)
共産(2人)
公明(1人)

本来なら、当然合区にすべき

なぜ富山市が合区とせずに
旧富山市と旧上婦負郡のままなのか。

他の市の区割りは市議会議員選挙と同じ
全市1区制の大選挙区です。

富山市の区割りだけが
ずっと2つに分かれたままというのは
不平等です。

合区にするのが必然です。

現状維持に流れる理由は自民党のエゴ?!

普通、こんな異常な状況であれば、
該当選挙区(富山市1区、2区)の議員は、
意見をしっかりと述べて、変更を主張します。
それは正論ですし、議員としての役割です。

そうされないのは、分かれていた方が、
やりやすいと考えている自民会派の方々が
多いからだと思われます。

結局、自民党に有利か不利かを
過去の選挙戦を見て答えを出しているからです。

あるいは、声の大きいベテラン議員の
意見を聞かなければなりませんので
自分の意見を閉じてしまっているのでしょう。

議員になっても、上司には逆らえない組織の壁を感じます。

あなたも選挙区について考えてみてほしい

ここからはどのような選挙がいいと思うのか。

あなたも考えてほしいと思いました。

究極の選挙区は大選挙区

一票の格差を無くし、
公平に民意を反映させるための究極の区割りは、
大選挙区制です。

なので、民意を反映する政治をするには、
県議選も全県1区にしたら、
一票の格差としては公平な選挙になると思います。

しかし、そうなると人口の多い富山市は意見が強く
人口の少ない所の意見が取り上げにくくります。

なので、一定程度、人口が少ない地域に
配慮することは必要だとは思います。

が、それは、議員の資質に関わる問題で、
区割りは、あまり関係ないと思ってもいます。

3年前の選挙結果を振り返ると

3年前の県議選を振り返り、
当選が逆転しているものが無いか探してみました。

当選した現議員の中で、
最低得票数だったのは富山市1区の方で
得票数は5,810票でした。

一方、落選された候補者の方で
最高得票数だったのは滑川市の方で
得票数は6,494票でした。

全県1区で戦ったとして、
当落が逆転したのはこの一対だけですが、ありました。

しかし、これは、大自民党にとって、
大きな問題ではないと思われます。

現在、2名が欠員(1人は市長、1人は国会議員)
でも、38名中27名もの議員がいますから。

無投票当選が気になる!

ただ、気になる点が1点。

前回の選挙では、
無投票当選だった選挙区が3つあったことです。

東から、中新川(定数2人)
砺波(定数2人)小矢部(定数1人)
の3選挙区、計5人です。この5人が、

全て自民党議員です。

無投票当選は民意が分からない!

実際、この5人は、選挙戦があるものとして、
選挙準備をしているはずです。

ポスターを作ったり、
選挙はがきを作ったり、
街宣車を仕立てたり、
選挙事務所を作ったり、
などなどなど。

それなりにお金をかけて準備をしたにも関わらず、
選挙戦にならず当選されています。

この5人は、実際に選挙があっても
当選されていたと思われます。

野党が、勝てないと踏んで、
候補者を立てなかったと予想されるので。

どういう経緯でそうなっているのか分かりませんが、
何期か続いているという実態もあります。

野党がだらしないのだと思いますが、
公金もそれなりに投入される選挙が、
無投票では、無駄金を投じたことにもなり、
もったいないと思います。

そんな選挙区が、あった一方、

県全体では激戦!

前回の県議選、
全県下で見ると定数40に対し、
54人もの候補者が意を決して出馬し、
結果14名もの候補者が落選している
超激戦の選挙なんです。

選挙を戦いたいのではないか?

それなのに、選挙戦もなく当選した方が5名もいる。

自分が、何名の方々から
支持されているのか?どうなのか?も分からず、
トップ当選された約14,000票を獲得された議員と比べ、
自分はどのくらいの票が入ったのだろうか?

と、気にならない議員さんは、
いらっしゃらないと思います。

だったら、
やっぱり全県1区がいいと島は思います。

なんやかんや言うて自民党王国なのだから!

まあ、正直言って、全県一区は、
極論だと思いますが、実際のところ、
定員40のうちの30(本当は31)
もっと言うと令和会も自民党だとすれば、
35が自民系の議員なのですから、
私見は控え、もう少し、市民・県民目線で、
定数や区割りのことを考えて欲しいものです。

大自民党は、懐広く!

こんな状況の富山にあって、
自民党が過半数を下回ることなど、
当面ない(未来永劫ない?)実態で、

大自民党が、何を恐れているのか?
懐が小さいなあと思うのは、
シマだけでしょうか?

富山市合区は急ぐべし

先も言った通り、富山市議会選挙が、
既に全市1区になっている訳なので、
富山市1区2区を合区にすることぐらいは、
とっととやって頂きたい、
いや、やって当たり前と思う、
正統派の懐が広い議員さんが
たくさんいることを祈っています。

みなさんは、どう思われましたか?

今後の富山県議会の動向を注視したいと思っています。

 

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