議員の裏側

富山市が進めているスマートシティって何なのか?そしてスマートじゃないかも

今回は、富山市議会3月定例会の
代表質問で明らかになった
学校再編問題の噛み合わない議論?から、
市長が提唱されるスマートシティ政策
について感じるところをお話したいと思います。

富山市をスマートシティ実現へ

新聞によると、初日2月28日の
市長による予算案などの提案理由説明で、

「郊外や中山間地域など、
市域のどこに住んでいても
不便を感じることなく、
誰もが豊かさや暮らしやすさを
実感できる都市を目指す」

とスマートシティの実現に
市長が強い意欲を示したとありました。

そもそもスマートシティとは何?

ここで、藤井市長が推進して行こう
としているスマートシティ構想に
視点を当ててみます。

市長は、地域課題の解決には
デジタル技術を活用した街づくりが
必要不可欠と言っておられます。

つまり、デジタル技術を活用して
これまで人が行っていたことを
それ以外の力を活用し、
人力に頼らない街づくりが、
スマートシティ政策だと読み取れます。

でも、統合問題や教育問題には使わない!

それなのに、学校統合問題では、
それを活用することを検討すらしない!
と言い切っておられます。

また、別の一般質問で、
不登校児授業にオンラインを
活用すればいいのでは?との問いにも、
対面授業が基本。

オンライン化することで
余計に登校意欲が減退する
という教育長答弁がなされたとあり、
富山市の教育とスマートシティ政策は、
別物なのだと思いました。

何度も言いますが、市長自らが、

「郊外や中山間地域など、
市域のどこに住んでいても
不便を感じることなく、
誰もが豊かさや暮らしやすさを
実感できる都市を目指す」

とスマートシティの実現に
意欲を示しておられるはずなのに、

教育や学校統合問題には、
デジタル化を否定し、
スマートでない旧態依然とした
対面授業を追い続けているようにしか
シマには見えません。

対面授業を追い続ければ・・・

面積が広い富山市にあって、
人口減、少子化が進んで行けば、
当然、一定面積における人口密度も減少し、
昔からの対面授業を追い続ければ、
当然、通学距離が延び、通学の便が悪くなる。

それを埋めるのが、デジタル化、
ICT教育ではないのでしょうか?

市長や教育長、教育委員会事務局長が
言っておられることは、
自らが強烈に推進していく
と言っているスマートシティ政策に
逆行していると思うのは、
シマだけでしょうか?

学校再編、着実に推進

そんな市長が、4月以降に
地域住民や保護者との協議が始まる
小中学校再編については、
「教育環境を整えるため避けては通れない。
着実に推進する」と語った。
ともありました。

廃校地域住民感情に配慮?

本格論戦がスタートした3月4日の代表質問で、
最大会派富山自民党からの質問に応えました。

その中で、学校再編で地域唯一の小中学校がなくなる案が示されました。

細入地域の住民感情に配慮した形で、
天湖森公園を一新し、
それにより住民感情が和らぐように
配慮したとあったことに、
シマは、思わず首をかしげました。

先に述べた通り、市長は
「郊外や中山間地域など、
市域のどこに住んでいても
不便を感じることなく、
誰もが豊かさや暮らしやすさを
実感できる都市を目指す」

どこに住んでいても不便を感じることなく、
暮らしやすさを実感できる都市にする!
とおっしゃっています。

学校をなくし、キャンプ場を作ることで暮らしやすさを実感?!

その市長が、合併前の細入村にある小中学校をなくす!
とおっしゃっていること自体に
大きな違和感があるのに、記事には、
村の小中学校をなくす代わりに
天湖森公園を一新することで、
村全体の活性化に向けて配慮した!
ということをおっしゃったということが、
全く理解できません。

やはり、スマートシティの実現ではなく、
これまでと変わりのない方法での
市の改善にしか見えませんでした。

やはりスマートシティ、デジタル化、DX化というのは
選挙用の言葉で政策はこれまで通りなのでしょうか。

教育委員会もおかしくないか?

そして、この記事のすぐ下には
「学校再編、思い伝わらず」
という見出しが躍っており、
そこには、教育長が
「将来のための議論を始めたい
という市教委の思いが、
保護者や地域に十分伝わっていない」
と述べたとあり、代表質問の
「地域によっては、今すぐ学校が統合される
という極論も聞かれる。
誤解を解いた上で冷静に議論を進めることが
何より大切ではないか?」との問いには、
「10年後、15年後を見据えた計画」と繰り返し、
「心配の声があるのは承知しているが、
計画策定でただちに学校が統合されるわけではなく、
今からの議論が必要不可欠。
思いが伝わっていない状況を真摯に受け止める」
と答えたとありました。

が、しかし・・・

なぜ、ICTを活用しない?

数日後の一般質問で、ICTを活用して、
中山間地の小規模校を存続してはどうか
という提案に対し、市長は、
「義務教育の目的は知識や技能を習得させる
だけではなく、集団の中で社会性を身に付けさせる
ことも含まれる」と説明。

「タブレットは文房具」とも述べ、
ICTは小規模校を維持するための
手段ではないと強調した。

とあり、教育委員会事務局長も、
ICT活用を前提とした再編計画の見直しは
行わないとした。ともありました。

みなさんは、どう思われますか?

今多くの企業でデジタル化が進んでいます。
メール、LINE、SNS、YouTube、オンライン会議などが進んでいます。
遊び方もオンラインゲームなども大きく普及されています。

集団の中の社会性とは、どんなことを想定しているのでしょうか?

本会議で当局の考えが変わることはないが!

結果としては、いつもの議会のように、
学校統合問題については、
当局側にかわされた形になりはしましたが、
説明した通り、説明が説明になっていなかったり、
スマートシティ構想に逆行していたり
しているようにシマには見えました。

そして、正直、今回の3月議会での
代表質問や一般質問は、
これまでより数段、質の高い質問が
多かった気がしています。

自民分裂効果?!

これが、自民分裂効果なのか
どうなのかは分かりませんが、
今後の富山市議会に、
ちょっと期待している島がいます。

特に、学校統合問題や教育問題については、
今後の展開をしっかりと追いかけたいと思いました。

あなたはこれを聞いてどう感じますか?

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