議員の裏側

お母さんに聞いてほしい、食物アレルギーでいじめ

 

今回は、政治話から少し離れます。
小さなお子さんのお母さんに聞いてもらいたいです。

先月、愛知の小さな中学校で、
生徒が同級生の生徒を殺してしまう
事件まで起きてしまったので、
この事件が連鎖しないうちに、
学校現場で普通に簡単に起こっている
いじめの話をしておきたいと思います。

食物からのいじめ?!

新聞にあった
「食物アレルギーといじめ」をきっかけに!

11月16日の新聞の教育欄にあった、
「食物アレルギーの子ども、3割いじめ被害」、
「気づく親 わずか1割」
という見出しが目に留まりました。

これは、日本のデータではなく、
アメリカの首都ワシントンにある
チルドレンズ ナショナル ホスピタル
の研究チームがまとめたものだそうです。

だからといって、これは他国の話で、
日本には関係ないとは言えない。
いや、むしろ、日本の方が深刻だろうな
と思いました。

なぜならば、自由の国アメリカ、
人権重視の国アメリカと比較すると、
日本は、まだまだ不自由で、
人権も軽視されている国
だと思っているからです。

食物アレルギーがきっかけ

食物アレルギーで、
どんないじめが起こっているかと言うと、

  • 「悪口を言われる」
  • 「原因となる食べ物を投げつけられる」
  • 「場合によっては、食事に入れられる」

ありがちないやがらせ、からかいの言動、そして考えられないものまで
日常的に普通に行われていたという事でした。

食事に入れるなどという行為は、
場合によっては、命を落とすこともあり得るので、
いじめではなく、殺人行為です。
あってはならないことです。

また、アレルギーを持っている子どもたちにとっては、
治らないものをいじられるわけで、逃げ場がありません。

気付いている親がたった1割

この問題が深刻だと思ったのは、
そのことに気づいている親が
わずか1割という調査結果でした。

子どもが一番信頼しているはずの親が、
たった1割では、
いじめが起こっている学校の教員が気づく可能性は、
さらに、低くなるかもしれません。

日本のでは?

この話はアメリカのでしたが日本はどうでしょうか?

日本は、学校給食が多い国なので、
食物アレルギーを持つ子どもに対する対応は、
かなり緻密に行われています。

多くの場合、食物アレルギーの児童生徒を抱えている担任は、
抜かりなくチェックし、
万が一のことがないように対応しています。

それは、同時に、
アレルギーを持たない子たちにも、
自然と伝わります。

隠しようがないということです。

なので、本来なら、そのことを堂々と公開し、
教員はもちろん、クラス全体で、
その一人の児童生徒のアレルギーを共有し、
みんなで間違いが起こらないように
すべきだと思っています。

が、実際は、それが難しいのだとも思っています。

それは、アメリカで起こっている
ようなことが起こるかも知れない
という心配が根っこにあるからだと思っています。

私が経験した生々しい実態

で、シマが教員時代に経験したことを
一つお話したいと思います。

非常に時間と労力を要したことを覚えています。
大変です。
でも、しっかりと子どもたちは理解したという事実を聞いて下さい。

島が担当している教室に食物アレルギーの子どもがいました。
アトピー性皮膚炎を発症している生徒でした。

アトピーなので、
恒常的に皮膚のどこかに発疹や傷があり、
痛々しい状態が、外から見て取れます。

特に、肌をさらす夏場は。

その状態を心無い子が、
「ばい菌よばわりしたり」
「ゾンビ扱いしたり」していたのです。

当然、そうされた子どもの心は傷つき、
学校が嫌になります。

ただ、こういういじめは、
表に出ますので、指導できます。

シマがした指導の第一歩は、
アレルギーを理解させることでした。

その子が、好きでそんな肌になっていないこと。
そして、なかなか治せない、
場合によっては治らないものであること。

を何度も何度も教え、
アレルギーを持つ子に、
自分のアレルギーを他の子たちに話す力があれば、
それもさせました。

そうすることで、クラスの生徒が、
その子の痛みを共有し、
アレルギーの諸症状をいじることはなくなりました。

いじめのない学校はない

さて、以前もお話しましたが、
シマは、いじめがない学校なんて、ない!
と思っている人間です。
そして、元教員です。

なので、いじめはあるもの!
という前提に立って、事を考えます。

さらに、いじめは、いたるところから
始まるものとも思っています。

なので、今回、きっかけとなった食物アレルギーは、
数あるいじめの入り口の一つに過ぎないと思っています。

こどもの周囲にいる大人は、
常に、アンテナを高くし、
こどもの変化を見逃さないように
することが大事だと思います。

そして、早い段階でその変化に気づけば、
おおごとにならずに済むとも思っています。

ただ、先にお話しした通り、
こどもが一番信頼しているであろう親ですら、
それに気づかない。
そこが、問題だと思うのです。

加害者指導より、被害者指導!

シマは、いじめが大ごとにならない、
もう一つの解決策を持っています。

それは、いじめられている側が、
逞しくなることです。

なんやそれ?!と思われる方が多いと思われますが、
自分の経験からして、これが、一番手っ取り早いし、
一度身に付ければ、一生ものとして、
役に立つ力になると思っているのです。

先のアレルギーの話の最後にも、
ちょっとだけ説明しましたが、
いじめられている生徒に、
自分のことをカミングアウトする勇気があれば、
させた。というのが、そのひとつです。

「自分は、〇〇な弱いところがあります。
それは、今のところ、治しようがないのです。
なので、みんなに気持ち悪がられても、
どうにもできないのです。
△△なことをしているので、
不潔ではありませんし、もし、触っても、
みんなにうつることはありません」

と自ら発信することが、
逞しい行為だと思っているのです。

もうお気づきだと思いますが、
いじめは、いじめた方の指導に力を入れるより、
いじめられている側に優しく寄り添い、
その子を真に逞しくする指導を心がけ、
励まし、自らいじめやからかいを乗り越えていく
力強さを身につけさせることが大切だと思っています。

なぜならば、大人になっても、
いじめはあるのですからね。

最後に

今回取り上げた記事が載った、
丁度10日前、「県教委が、いじめ初動対応強化、
フローチャート作成」という見出しの
記事が載っていました。

これが、被害者側の児童生徒を
真に強くする対応であることを願ってやみません。

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